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ボーブールにPSの展覧会のプレ・オープニングを見に行く。
今年で90歳になる彼は、文化省から「今度のあなたの展覧会、グランパレとボーブール(ポンピドゥーセンターのこと)、どちらがよろしいですか」と2択を許されるほど権威のある現代画家。わたしの親友の親友という友達の輪で今日も招待されたというわけだ。 50年代から今年の作品まで、力作が並ぶ。黒を基調とするのは昔から変わっていないけれども、書の大家の作品を思わせるような初期の作品から、色彩がアクセントのように加わる時期を経て、黒々としたここ20年来の創作に至るまで、常に新しい境地を切り開いてきたことがよくわかる。厚く塗り込められた黒のコールタールに当たる光が黄金色の反射をするさまは、まるで蒔絵を見るよう。写真では絶対にわからない、実物だけが持つ迫力に圧倒される。 はじめてPSを紹介されたときはさすがに名前は聞いたことがあっても創作についてほとんど知らなくて、それでもポンピドーを初めて訪れたときにいちばん印象に残ったのは偶然にも彼の作品だったから、なんとか話が通じた。どぎまぎ幼稚な質問をしなくても、50年代から訪れている日本の、皇室一家の話や五輪前の東京の平らな町並みのことを愉快に話してくれて、若造に合わせて気を遣う著名人には初めて会った気がしたものだった。 現存する画家の中で、もっとも高額で作品が取引されるというPS、触れるものが黄金に変わるミダス王のような気分かしらん。 と正直を言うといきなり下品になってしまうが、皮肉でなく、この分野で初期から既に成功を収め、インスピレーション尽きることなく発展してこれたのは、ほんとうに信じられないくらい目出度いことだと思う。 今度会ったら手相を見せてもらお。
by eiichichijiiwa
| 2009-10-13 06:29
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